海洋についての研究は早くギリシア時代から行われていたが、科学としての形をとるほどにはならなかった。19世紀になって航海の安全を図るため、船員が海上の気象や、海水温、海流などの観測を行って、航海日誌に書き入れ航海の参考とするようになった。1872年から1876年にかけて、チャレンジャー号による海洋観測が行われ(チャレンジャー号探検航海)、これによって海洋学は初めて学問としての形を整えた。1893年から1896年にはナンセンによる北極探検が行われ、その観測結果よりエクマンが吹走流理論を確立した。海洋研究が盛んになるにつれて、これらの研究を国際的に共同に行う必要が生まれて1900年国際海洋開発委員会がコペンハーゲンを本部として設立される。その後各国による南極観測、探検が盛んとなるが、第一次世界大戦中は戦争に加わらなかったノルウェー以外のほとんどの国では海洋観測はとまってしまった。戦後、ドイツの観測船メテオール、アメリカのカーネギー号、アトランティス号、ノーチラス号が各所で観測を行う。第二次世界大戦中は海洋研究は主に軍事上の立場から行われていた。とくに潜水艦作戦のための海中音波の伝播など水中の音響関係の研究が著しく発展した。
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日本の海洋研究はイギリス、フランスなどに比べおよそ一世紀遅れて、1870年に初めて海軍で水路作業が実施され、翌年に水路部が創設され、海洋観測が始まった。やがて先進国の事業を取り入れて次第に盛んとなり、太平洋の西半分の南北に渡る大掛かりな観測を行うようになった。1925年には音響測深を取り入れた。